第3回 モデリング3ヶ条 誕生秘話BLOG & NEWS COLORSものづくり四方山話

こんにちは、COLORSの河嵜です。

今回は3DCADモデリングメソッドの幹となる最も重要な項目、「モデリング3ヶ条」の誕生秘話です。

「モデリング3ヶ条」はCAD教育中、受講者のある質問から生まれました。
1990年代後半、3DCADが設計業界に普及し始めた頃の話になります。
その当時の3DCADはユーザーインターフェースが良いものではなく、PCのスペックも今に比べて低いためにレスポンスも悪くて、モデリング自体が難しい状態にありました。
3DCAD教育・コンサルリングの内容も、形を作る為だけのモデリング教育と、3DCADのレスポンスを向上させる為のコンサルティングがほとんどでした。

ある企業にて弊社コンサルタントの西川が教育をしていた際、受講者の感想に「モノの形を決めていく過程を3DCADの中で再現したほうが良い、という考え方には納得した」という内容があったそうです。
それまでは西川も、「言葉として表現できていなかった」そうですが、その感想を受けて、漠然としていたモデリング手順が明確になり、設計で活用できるモデリングとは、「設計していく順番」=「モデリングの順番」なのだということを言葉として表現できるようになりました。

設計では、重要な機能から具現化していくのが通常なので、「設計で重要な部分からモデリングする」という基本的な考え方が確立され、設計で重要な機能からモデリングするには、機能毎に形状(フィーチャ)を割り当てるほうが扱いやすいので、「フィーチャ」=「設計機能」が導き出されます。

では、最初に何からモデリングするべきか?手書きやドラフタや2DCADで図面を作成する場合と同じように、3DCADでも設計基準が重要なので、「設計基準を明確にする」ということになります。

【モデリング3ヶ条】
1. 設計で重要な部分から作る
2. フィーチャ=設計機能
3. 設計基準を明確にする

私、河嵜も3DCAD歴20年近くになりますが、最初3DCADを使い出した頃は色々と苦労していました。使い始めて4年目にこの「モデリング3ヶ条」を教わり、モデリングスキル&スピードが一気にアップしました。まさに目から鱗が落ちましたね。
ちなみに3DCADの種類(メーカ)を問わず、全てのヒストリック系3DCADに使えますよ。また、ノンヒストリー系のCADにも、大部分は応用できます。

次回は【モデリング3ヶ条】の内の一つ、「設計で重要な部分から作る」の詳細説明を行う予定です。

2016.05.22 (Auther: COLORS)

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